スクウェア・エニックス AI 技術プレビュー: ポートピア連続殺人事件は、スクウェア・エニックスが開発、公開した無料でプレイできるビジュアルノベル ビデオ ゲームです。
について
このソフトウェアは、アドベンチャーゲームに適用されたAI技術である自然言語処理(NLP)の教育的デモンストレーションです。ポートピア連続殺人事件(堀井雄二氏によって作成され、1983 年に日本で初めて公開されました)。このゲームが最初にリリースされた当時、ほとんどのアドベンチャー ゲームは「コマンド入力」システムを使用してプレイされていました。このシステムでは、プレイヤーはテキストを入力してキャラクターの行動を決定するように求められました。このようなフリー テキスト入力システムにより、プレイヤーは大きな自由を感じることができました。ただし、プレイヤーが実行したいアクションはわかっているのに、適切な言葉が見つからないために実行できないという、共通のフラストレーションの原因がありました。この問題は、当時の PC のパフォーマンスと NLP テクノロジの制限によって発生しました。
それから40年が経ち、PCの性能は飛躍的に向上し、NLP技術の能力も向上しました。ポートピア連続殺人事件テストケースとして、最新の NLP の機能とそれがアドベンチャー ゲームに与える影響を紹介し、NLP テクノロジーの理解を深めたいと思います。
自然言語処理 (NLP)
自然言語処理は、コンピュータが自然言語(日常のコミュニケーションで使われる言語)から意味を理解できるようにする技術です。大量のテキスト データに対してディープラーニングを実行することで、システムは複雑なテキスト入力(NLU)を理解し、人間が書いたものと同等の応答(NLG)を生成することが可能になります。
自然言語理解 (NLU)
自然言語を使ってコンピューターとやりとりするには、コンピューターは、相手がどんな言葉を選んでいるかに関わらず、相手が伝えようとしていることを理解する必要があります。自然言語理解は、意味があいまいになりがちな自然言語をコンピューターが正しく理解できるようにすることを目的とした NLP 研究の分野です。この技術プレビューでは、NLU を使ってジュニア探偵がプレイヤーの指示を理解できるようにしています。
音声テキスト変換 (STT)
音声テキスト変換、または自動音声認識 (ASR) を使用すると、音声入力をテキストに変換できます。このテクノロジを使用すると、プレイヤーはキーボードではなく自分の声で指示を出すことができます。満足のいく体験を得るには、CUDA 対応の GPU と大量の VRAM が必要であることに注意してください。
自然言語生成 (NLG)
自然な文章の自動生成は、NLP分野における最も重要な研究テーマの一つです。例えば、人間に代わって質問に答えるAIエンジンや、AIを活用したチャットボットの研究が進められており、実社会での幅広い応用が期待されています。今回のテクニカルプレビューでは、もともと自然言語生成技術をベースに、あらかじめ用意された回答がない質問に対して自然な返答を生成する機能が含まれていましたが、AIが倫理に反する返答を生成するリスクが残るため、今回のリリースではNLG機能を省略しています。ご理解のほどよろしくお願いいたします。プレイヤーの皆様が安心して体験を楽しめる環境を整える研究が成功し次第、本機能の再導入を検討いたします。